Aurex SY−Λ88. 3台目修理記録
平成27年10月28日持込    平成28年6月2完成
注意 このAMPには、出力回路にプロテクトが有りません。 よって、出力にはDC漏れの危険が有ります。
    メインAMPと「DC入力接続」するときは、十分に注意すること。「出来れば避けた方が良い」

詳しくはこちら参照 詳しくはこちら参照2
A. 修理前の状況
  • オーバーホール修理依頼。


T. 修理前点検測定

B.  原因
  • 経年変化による各部劣化。

C. 修理状況
  • 出力接続リレー交換。
    RLバイアス・バランスVR交換。
    電解コンデンサー交換(オーディオコンデンサー使用)。
    メインVR・バランスVR解体清掃。
    1部フイルムコンデンサー+1部茶色いフイルムコンデンサー(Λコン)も交換。
    可能な限り、外観は現状を維持。
    整流ブリッジ交換。

D. 使用部品
  • バイアス・バランス半固定VR                  4個。
    メタライズド・ポリエステル・フィルムコンデンサー      24個。
    電源電解コンデンサー                      16個。
    電解コンデンサー                         36個。
    出力接続リレー                           2個。
    整流ダイオード                           4個。
    初段FET(電解トランジスター)                 2個。

E. 調整・測定

F. 上位測定器による調整・測定

. 修理費  110 ,000円    オーバーホール修理。
                        3台目からの、お馴染みさん価格。

Y. ユーザー宅の設置状況

S. TOSHIBA  Aurex SY−Λ88 の仕様(マニアル・カタログより)

A.修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後左から見る
A15. 点検中 上から見る
A16. 点検中 上蓋を外し、上から見る。
A21. 点検中 下前から見る
A22. 点検中 下前左から見る
A23. 点検中 下後から見る
A24. 点検中 下後右から見る
A25. 点検中 下から見る
A26. 点検中 下蓋を取り、下から見る
A27. 点検中 下蓋を取り、定電圧基板裏を下から見る。
                            マークUと異なり電源関係の基板は、銅箔と言うより銅板!
A28. 点検中 下蓋を取り、定電圧基板2裏を下から見る。
                            マークUと異なり電源関係の基板は、銅箔と言うより銅板!
A29. 点検中 下蓋を取り、整流基板裏を下から見る。
                            マークUと異なり電源関係の基板は、銅箔と言うより銅板!
A31. 点検中 出力電源インレットと電源コード取り付ける部分。
A32. 点検中 出力電源インレットと電源コード取り付ける部分。 電源コードは3Pインレットに交換可能。
                      FURUTECH製FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ使用。
A41. 点検中 出力&TAPE RCA端子郡
A51. 点検中 入力RCA端子郡
A53. 点検中 入出力RCA端子裏。 RCA端子は基板に直接結線している。
A61. 点検中 電解コンデンサー比較。
            左=交換する1500μ/100V、ニチコン製。
            右=付いている470μ/100V、日立製。
A62. 点検中 電解コンデンサー比較2。
            左=交換する1500μ/100V、ニチコン製。
            右=付いている820μ/63V、日立製。
A71. 点検中 遮光の為貼り付けたスポンジ。 吸湿で錆が発生している。
A72. 点検中 遮光の為貼り付けたスポンジ。 吸湿で錆が発生している、その2。
T. 修理前点検測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
T0. 出力・歪み率測定・調整。
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
T1. AUX,1kHz入力、R側出力電圧2V出力、 1.054%歪み。
                  L側出力電圧2V出力、 1.053%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
T2. AUX,10kHz入力、R側出力電圧2V出力、 1.050%歪み。
                   L側出力電圧2V出力、 1.053%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
T3. MC,1kHz入力、R側出力電圧2V出力、 0.959%歪み。
                 L側出力電圧2V出力、 1.59%歪み。
                     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
T4. MC,10kHz入力、R側出力電圧2V出力、 1.020%歪み。
                 L側出力電圧2V出力、 1.582%歪み。
                     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C1. 修理中 基板を取り外したシャシ。
C11. 修理前 AMP基板
C12. 修理後 AMP基板。 初段FET2個、TR(トランジスター)2個、リレー2個、電解コンデンサー16個、フイルムコンデンサー20個、半固定VR4個交換。
C13. 修理前 AMP基板裏
C14. 修理(ハンダ補正)後 AMP基板裏。 半田を全部やり直す。
C15. 完成AMP基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C16. 修理中 AMP基板裏。 厚い銅箔(銅板)の半田付けの為、大型の半田鏝を使用するので、高温になり、ジャンパー線や引き出し線の絶縁物が溶けている。 当工房は温調式はんだこてを使用するので、この様な事にはならない。
C17. 修理中 AMP基板裏。 ジャンパー線や引き出し線の絶縁物に熱収縮チューブを被せる。
C21. 修理前 R−AMP基板。
C22. 修理後 R−AMP基板。 
C23. 修理前 R−AMP基板裏。
C24. 完成R−AMP基板裏。
C31. 修理前 L−AMP基板。
C32. 修理後 L−AMP基板。
C33. 修理前 L−AMP基板裏。
C34. 完成L−AMP基板裏。
C41. 修理前 電源基板。 電解コンデンサー8個、メインVRは取外してあります。
C42. 修理後 電源基板。電解コンデンサー36個、フイルムコンデンサー4個交換。
C43. 修理前 電源基板裏。 ΛCon2個は取外してあります。
C44. 修理(ハンダ補正)後 電源基板裏。 半田を全部やり直す。 ΛConは取り合いがあるので、未取り付け。
C45. 完成電源基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C51. 修理前 定電圧基板。
C52. 修理後 定電圧基板。
C53. 修理前 定電圧基板裏。
C54. 完成定電圧基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C61. 修理前 定電圧基板2
C62. 修理後 定電圧基板2
C63. 修理前 定電圧基板2裏
C64. 完成定電圧基板2裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C71. 修理前 電源整流基板
C72. 修理後  電源部整流基板。 整流ブリッジを容量の大きい整流ダイオードに交換
C73. 修理前  電源部整流基板裏
C74. 修理(ハンダ補正)後  電源部整流基板裏。 半田を全部やり直す。
C75. 完成電源部整流基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C81. 修理中 メインVR清掃・修理。長年の酷使で、自在(金糸)線が切れている。
C82. 修理中 バランスVR清掃
C91. 修理前 入出力RCA端子基板
C92. 修理前 入出力RCA端子基板裏
C93. 修理(ハンダ補正)後 入出力RCA端子基板裏。 半田を全部やり直す。
C94. 完成入出力RCA端子基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
CA.パネル洗浄
CB. 交換した部品
CC1. 修理前 上から見る
CC2. 修理後 上から見る
CC3. 修理前 下から見る
CC4. 修理後 下から見る
E. 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E1. 出力・歪み率測定・調整。
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
        表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
        表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E11. AUX、50Hz入力=R側出力電圧2V、 0.00377%歪み。
                 L側出力電圧2V、 0.00389%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E12. AUX、100Hz入力=R側出力電圧2V、 0.00356%歪み。
                   L側出力電圧2V、 0.003852%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E13. AUX、500Hz入力=R側出力電圧2V、 0.00347%歪み。
                   L側出力電圧2V、 0.00379%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E14. AUX、1kHz入力=R側出力電圧2V、 0.00358%歪み。
                 L側出力電圧2V、 0.00386%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E15. AUX、5kHz入力=R側出力電圧2V、 0.00346%歪み。
                 L側出力電圧2V、 0.00378%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E16. AUX、10kHz入力=R側出力電圧2V、 0.00576%歪み。
                   L側出力電圧2V、 0.00638%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E17. AUX、50kHz入力=R側出力電圧2V、 0.00474%歪み。
                   L側出力電圧2V、 0.00498%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=125kHz、右=500kHz。
E18. AUX、100kHz入力=R側出力電圧2V、 0.00693%歪み。
                   L側出力電圧2V、 0.00773%歪み。
                   「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=125kHz、右=500kHz。
E21. MC(26dB)、50Hz入力=R側出力電圧2V、 0.0265%歪み。
                      L側出力電圧2V、 0.0277%歪み。
                     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. MC(26dB)、100Hz入力=R側出力電圧2V、 0.0176%歪み。
                       L側出力電圧2V、 0.0215%歪み。
                      「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. MC(26dB)、500Hz入力=R側出力電圧2V、 0.0344%歪み。
                       L側出力電圧2V、 0.0337%歪み。
                      「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. MC(26dB)、1kHz入力=R側出力電圧2V、 0.0368%歪み。
                      L側出力電圧2V、 0.0396%歪み。
                     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. MC(26dB)、5kHz入力=R側出力電圧2V、 0.0208%歪み。
                     L側出力電圧2V、 0.0207%歪み。
                    「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E26. MC(26dB)、10kHz入力=R側出力電圧2V、 0.0151%歪み。
                     L側出力電圧2V、 0.0196%歪み。
                     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. MC(26dB)、50kHz入力=R側出力電圧2V、 0.0209%歪み。
                      L側出力電圧2V、 0.0253%歪み。
                     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=125kHz、右=500kHz。
F. 上位測定器による 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
F1. 下のオーディオアナライザーで自動測定
F21. 入出力特性測定(AUX入力)
      AUX入力端子へ150mV一定入力、VRはmax。平均で1.0V出力。左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色
F22. 歪み率特性測定(AUX入力)
        AUX入力端子へ150mV一定入力、VRはmax。左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色
F3. 入出力特性測定(MM入力)
        MM入力 入力電圧=2mV一定入力、VRはmax。左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色
F4. 入出力特性測定(MC入力)
       MC入力 入力電圧=0.11mV一定入力、VRはmax。左出力=薄(細い)色、右出力=濃い(太い)色
Y. ユーザー宅の設置状況
Y1. 設置状況、 正面から見る。
S. TOSHIBA  Aurex SY−Λ88 の仕様(マニアル・カタログより)
型式 コントロールアンプ SY−Λ88
イコライザーアンプ部
入力感度/インピーダンス Phono MM=2.0mV/50kΩ、100kΩ/30pF、200pF.
Phono MC=0.1mV/100Ω
全高調波歪率(1kHz) Phono MM=0.002%(7.5V出力時、Rec out)
Phono MC=0.002%(7.5V出力時、Rec out)
SN比(IHF-A、ショートサーキット) Phono MM=88dB
Phono MC=70dB
周波数特性 Phono=RIAA偏差 ±0.2dB(20Hz〜20kHz、Rec out)
Aux=10Hz〜100kHz +0 -1dB
最大許容入力(1kHz、THD 0.002%) Phono MM=450mV
Phono MC=23mV
定格出力/インピーダンス Rec out=150mV
サブソニックフィルター Phono MM、MC=16Hz、6dB/oct
フラットアンプ部
入力感度/インピーダンス Tuner、Aux、Tape play=150mV/50kΩ
全高調波歪率 0.002%(Aux、1kHz、3V出力時)
混変調歪率 0.002%(Aux、1kHz、3V出力時)
SN比(IHF Aネットワーク、ショートサーキット) Aux=110dB(1kHz)
録音出力 Rec out=150mV
定格出力 Pre out1/2=1V
最大出力 Pre out1/2=15V
周波数特性 10Hz〜100kHz +0 -1dB(Aux)
総合
使用半導体 トランジスタ=65個
ダイオード=28個
FET=18個
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 35W
外形寸法 幅450×高さ93×奥行386mm
重量 11kg
価格 \239,000(1979年頃)
               syr88-32n
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